道徳 特別の教科と位置づけを<br />小中学校の道徳教育の充実策を検討している文部科学省の有識者会議は、どの学校でも一定水準の授業が行われるよう、今は正式な教科とされていない道徳の時間を「特別の教科」と位置づけ、国の検定を受けた教科書を導入すべきなどとした見直し案を示しました。<br />小中学校では、週1回程度、道徳の授業を行うことになっていますが、今は正式な教科とされていないため、学校や教員によって指導内容や方法に差があると指摘され、政府の教育再生実行会議はことし2月、道徳を教科にして充実させるよう安倍総理大臣に提言しました。<br />これを受けて文部科学省の有識者会議は、11日に開いた会合で、見直し案を示しました。<br />見直し案では、いじめ防止の観点からも子どもの規範意識や思いやりの心を育むことが求められており、早急に道徳教育の改善や充実を図ることが必要だとしています。<br />そのうえで、どの学校でも一定水準の授業が行われるよう、道徳の時間を「特別の教科」と位置づけ、国の検定を受けた教科書を導入すべきとしています。<br />また、個人の内面を育むという道徳教育の性格から、一般の教科のように、数値による評価はしないものの、指導の在り方を改善するため、児童・生徒の学習の様子を記述式で評価することなどを検討すべきだとしています。<br />有識者会議は、この見直し案をもとに、年内に報告書をまとめることにしています。
